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君に熱視線゚
第53章 恋の修羅場ラバンバ!
「いいかー、各自手に入れる物を把握したら目隠ししろよ」
教師の声掛けに生徒の返事が返ってくる。
チームごとにスタート地点もばらばらだ。おまけに目隠ししたままスタート地点まで誘導される。
古い校舎。軋む廊下──
上の階では早くもゲームが始まったのだろうか。早速壮絶な悲鳴が響いてきていた。
視界を塞がれた今、その絶叫は否応なしに恐怖を煽っていた。
<目隠しを外せ>
くぐもった低い声が何処からともなく聞こえてくる。
<目隠しを外したら矢印の通りに進め……>
苗達のチームは恐る恐る目隠しを外していた。
視界にはジャングルが生い茂るように暗幕の垂れ下がる暗い廊下が映り込む。
そこはもう……別世界だった……。
「やだ怖いっ…」
苗を中心にして、チーム五人皆が苗にしがみつく。
暗い中で、フクフクとした肉付きの柔らかい感触は安心感がある。
皆は苗にぶら下がるようにして歩いていた。