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君に熱視線゚
第10章 無敵伝説
唇の感触にうっとりとしたまま苗を見つめると苗の視線が不意に窓の外に向けられた、その先を追うと‥
「──…//」
いつから居たんだっ?//
カラフルな傘が三つ‥ゆらゆらと車の外で揺れ動く‥‥
その下には六つの瞳と紅葉のような手がフロントガラスに
しっかりと貼りついていた
雨のカーテンは傘で遮られいつの間にか消え去っている
俺は無言で苗とシートを元に戻した‥‥
「兄ちゃんの車が見えたからまた、荷物いっぱいあるかもと思って気ぃ利かしたんだぜっ偉いだろ!」
焦って車から降りてきた晴樹に傘を手渡し陸達は得意気に胸をはった
「あ、‥ああっ‥
偉いなっ──‥」
晴樹はその一言を返すのがやっとだった‥‥‥‥
田中家での夕食も三度目を迎え晴樹もこの食卓の雰囲気になれてきていた頃、満作が上機嫌で晴樹に語りかける
「お前は芋焼酎はイケる口か?」
「?‥はぃ‥とりあえず酒なら好き嫌いは‥‥」
「よし、気に入った!
苗!!兄ちゃんにグラス持ってこい!!」
半分、出来上がった満作は飲み友達が欲しくなっていた