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君に熱視線゚
第14章 つながり
「ただいまぁ!」
再び田中家が賑やかになる中、晴樹はあまり口を開かない‥
解らないところがあると言う空の宿題の続きを見ながらほとんどしゃべらなかった‥
そして、オカンの言葉に晴樹は目を見開く!
「苗、悟クンから電話あったから!」
「悟チャンから?」
「うん、図書館に勉強に行ってるって言ったら無理はするな!って‥‥」
「──‥っ‥
き、…今日の夕飯は何にする?」
苗はいたたまれずに話を反らした‥
「今日は暑いから、素麺にでもしましょ‥」
オカンの意見に苗は頷き台所で準備に取り掛かる。
「おばさん‥」
座椅子に腰掛けゆっくりと休むオカンに晴樹は話かけた。
「悟チャン?て苗の幼なじみのこと?」
「えぇ、まだ、豊作爺ちゃん達が田舎にいる時に苗を長い間預けてたことがあってね‥
あー見えて、あの子小さい頃体が弱かったのよ‥」
「体が?」
‥弱い?‥‥
イメージがわかない──
半信半疑の晴樹にオカンは続けた‥
「ちょうど不況でお父ちゃんもあたしも仕事が大変だったから側に居てあげられなくて、爺ちゃん達に預けたんだけど‥‥その時、仲良くしてくれたのが悟クンって子‥」