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君に熱視線゚
第14章 つながり
「その子はあたしの同級生の息子なんだけどね‥
体が弱いっても大した事はないんだけど‥ちょっと無理しちゃうと疲れて高熱がでやすくてね。
幼稚園にも行ってないから由美チャンが初めての女の子の友達になるのよね。あの子たまに話が通じない時あるでしょ?
一人で喋って一人で答える遊びしてたから‥
しかもジジババっ子だから話しがズレてるのよね〜」
‥確かに‥
オカンの言葉に晴樹は深く頷いた‥
そぅ、咲子(オカン)35歳の親、父 (弘)母 (百合子)はまだ60代だが、満作の両親豊作とイネは今年で94歳を迎える‥‥‥
満作は7人兄弟の末っ子だった‥
そして、戦前・戦中・戦後のハードな時代を生き抜いてきた祖父母に貴重な幼少時代の苗を預けた結果‥苗は半分古い人間、半分新人類という人格に育ってしまったのだ‥‥‥
堅い考え方をすることもあれば、喜び事がある度に人前でも大胆なハグをする‥理解し難い奴になっていた──
「陸達がお腹にいるのが分かってね、弟と一緒にいたいって言うから、ちょうど体調も治ってたし‥婆ちゃん達も歳だから、田舎引き払ってこっちに戻ってきたのよ。
で、夏休みは毎年田舎に帰るんだけど、今年はコレだから‥」