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君に熱視線゚
第18章 大切な人[前編]

―ガンッ!ガララー

「ただいま!

お母ちゃん!水出たぁ?!」




頑固な戸を蹴って開ける。苗はタクシーで家につくなり水道の事を確認していた



「おかえりー

あら‥晴樹クンは?」


「うん、兄さん用が出来たからってタクシーで帰ってきた」


「なんだ、そぅ‥」


残念そうに言うオカンは密かに晴樹ファンになっていたらしい。


「これは、せっかくだからお風呂に使うかな」

タクシーの運ちゃんが下ろしてくれたタンクを風呂場に運び込む苗に、オカンは思い出したように言った



「そう言えば、夏目クンから電話があったわよ」


「大ちゃんから?

わかった。」



苗は風呂にタンクの水を移し換えると夏目の携帯にワン切り電話をかける‥



[ジリリン]


そして直ぐに夏目からかかってきた



「もすも!!

なに?!」


『あ、苗か?!』

よく解らない呼びかけで電話に出た苗に夏目は一瞬躊躇したが、直ぐに感動の波に包まれていた。



‥よかった──

やっと声が聞けた‥//


『苗‥俺、何回も電話したんだけど‥連絡がなかなか……』


「はは、ごみんね。

で、なんの用?」


『なんの用ってか‥//‥』

あっさり聞き返す苗に夏目は少し戸惑った


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