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君に熱視線゚
第20章 大切な人[後編]
いかにもその筋の者‥
年のころは70前後‥
白髪の髪をオールバックにし、長めの後ろ髪を一つに結んだかっぷくのいい御老体‥
―龍極会系 藤代組―
御大の藤代 善慈(ゼンジ)
苗は彼をジョージと呼んでいた──
ジョージとは‥
彼がまだ、若かりしころ、新宿二丁目で流しの歌人をしてた時の、芸名だったのだ‥
路上生活の日々を繰り返し一番苦しい時を支えてくれたのは、新宿二丁目のお姉まんs'達だった‥
「ねぇジョージ!
やっぱ日本の歌は心(ハーツ) で歌うように出来てるんだね!」
「当たりめぇよぉ!!
心(ハーツ)で歌わずしてどこで歌うっつーんだ!?」
ジョージは当然のように語り始めていた‥
―ブオン──
「晴樹‥
着いたぜ‥?
…って、なんだその手は?」
声をかけた貴志に晴樹は手を差し出していた‥
「奇襲だろ‥‥
銃をくれよ…」
「‥‥──っ
…奇襲じゃねえよっ
相手サンも、俺らが来るのを待ってくれてる…
詳しくは後で話すから‥」