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君に熱視線゚
第22章 君に熱視線゚
そう‥
苗にとって命掛けで自分を助けてくれた王子様は‥
紛れもなくたった今、真っ赤になってわめき叫ぶ男。
近藤 武‥34歳
男兄弟に囲まれ荒れた父親に愛想をつかし家を出て行った母親の面影さえも記憶にない‥‥‥
男気溢れた武闘派の武は女にはとても‥
ウブだった──
苗に抱きしめながらも武はなんとなく頭に思い描く‥
そぅ、死んだ組長の跡をつぎヤクザになった女子校生──
―《セーラー服と機関銃》―
組の幹部の男と組長になった女子校生との淡い恋のストーリー
組長としての少女を守るのか‥
それとも、想い人としての少女を守るのか‥‥
そんなもどかしい恋愛物もチョイスされた大ヒット映画──
密かに武のお気に入りだった──。
「ぉ、お嬢サン‥//…」
武は戸惑いながらも苗の肩に手を置くと──
ベリッ!と突然、苗が剥がれた。
見れば真正面には苗の肩をしっかりと掴むキレ顔の晴樹が何か言いたげに見据えてる。
「このっバカ女!!
何考えてんだよっ!??」
「だって兄さん!!
苗を命掛けで助けてくれたんだょっ!?
お礼はしとかなきゃだょ」