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君に熱視線゚
第28章 事件!
「さ、───…っ
さんじゅぅにまんえんっ!?
───…っ…」
「はぃ…
鑑定書も見せて頂きました‥
間違いなく32万円、
名のある方が手掛けた名品の盆栽‥‥‥『松雪』と…」
苗のガビーンッ!と開いた口に目を取られながら署長は語る…
「相手方は32万と慰謝料を請求しております…
まぁ、大事な物をブロックに置いてること自体はっきり言って間違いなんですがね…
我々がそんな事を言う訳には‥
なんで、ここは当人どうしで話し合って頂いて‥」
署長は気の毒そうに語り、とりあえず‥2日の満作、拘留期間を苗に言い渡す‥
その間に被害者と話しをまとめてくれ、とのことだった──。
‥さぁ困った‥
どうすべか?
苗は眉間に皺を寄せて口を尖らせる。
――!?ん、あれは‥
そして難しい顔で警察署を立ち去る苗を見つめる男が一人‥
‥慰謝料か…
いくら位請求されるんだろっ…
苗は帰り道を急ぎながら考える‥
後ろからは車のワンクラクションが軽くなっているが、それにも気づかずに苗は考え込んでいた──