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君に熱視線゚
第28章 事件!
―プップーッ!
「お嬢ッ!」
黒塗りのベンツがスーッと幅寄せしてきたかと思ったら中から声をかけてきたのは──
「…っ…!!タケちゃんっ」
苗の王子様、武だった──
「今からどちらへ?
よかったら送りますよ」
「ほんとに!?ありがと!!」
外は真夏日、エアコンの効いた車の方がいいに決まってる
苗はすんなり車に乗った。
「さっき、警察署に組の解散届けを出しに行ってたんですよ‥
そしたらお嬢を見かけたもんだから‥//
お嬢は何しに警察署に?」
武はほんのり赤くなりながら語っている
そう、藤代組は本日を持って解散している‥
本当はまだ先の話しだったのだが、苗の誘拐事件で今が丁度、引き上げ時だろうとあの日の時に御大と辰治との話し合いで即決されていのだ‥
そのため今日は、組の若い衆らは大々的な引っ越し作業に追われていた‥
「ねぇタケちゃん‥」
「はぃ‥‥?‥」
苗は武の質問には答えぬまま、口を開く
「なんか稼ぎのイイ仕事ってある?」
「‥‥?
稼ぎ‥ですか?──…なんかお金に困って?」