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君に熱視線゚
第29章 恋慕
「苗…」
「ん?」
帰りの車の中で晴樹は苗に話しかける‥
「なに?兄さん?‥」
「今度から何かあったら俺に言えよ‥‥‥」
「?」
前を向いたままそぅ言う晴樹を苗は疑問顔で見つめていた‥
‥気に入らない──
いろんなことに腹がたってくる──…
なんで真っ先に俺に連絡をよこさなかったんだ?コイツは!?
晴樹は苗が自分以外の男に頼ったことが許せなかった‥
苗の為なら自分が真っ先に何かしてやりたい‥
兄さんとして、ただ単に頼られるだけはご免だと思ったけど‥自分以外の男が苗に頼られ、苗を喜ばせるのはもっと嫌だと思った──
苗を1番に喜ばせるのはいつでも俺でありたい‥
そう思う欲張りな自分がいる‥
考えてみたら、コイツは肝心な時に俺を頼ってきてない気がする‥
水道を止められた時もそうだった‥
ほとんどの事は自分で何とかしようとしている‥
俺は‥頼りにならないってことか?──
晴樹は田中家の側の公園前に車を停車した‥‥
「苗‥‥
ちょっと‥
ゆっくり話しがしたいけどいいか?」
晴樹は前を見つめたまま苗に聞く‥