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君に熱視線゚
第30章 田舎


チリリん


「苗ーーー!!

おばさーん!苗帰って来てるってぇ!?」

「あら、悟

苗なら今、裏の水場で野菜洗っとぉが。」


「あそ、わかった!」


悟はそう返すと裏手に車輪を向けた。



―ザーバシャバシャッ!

「ふ〜んフ〜ン‥
‥ぅしッ!こんなんでいいかな?」


苗は今日の夜の夕食で使う新鮮取れ立て野菜をタワシて洗っていた。


「苗ー!」

「あっ、悟ちゃん!!」


呼び掛けながら自転車を止めて走り寄る。幼なじみの二人はキラキラと見つめ合いガバっと熱烈なハグをかわした。



「来るんだったら連絡しろっつたろ!?
迎えに行くんだったのに」


「ごみん
でも、悟ちゃん今、剣道の合宿中じゃ‥」

「ばかだなぁ
合宿ったって、すぐソコの公民館じゃんよ!駅に迎えになんて直ぐに行けるって」

そう悟は只今、剣道部の合宿中‥練習を抜け出して苗に会いにきていた‥‥


「いつ、こっちに着いたんだ?」

「昨日の夕方だょ。」

悟は野菜を沢山乗せた籠を苗の代わりに民宿の厨房に運んでやりながら話しかける

「悟ちゃんはまた、背が伸びたね‥」

「あぁ、去年の夏から20センチも伸びた。すんげく体痛かったけどな」

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