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君に熱視線゚
第30章 田舎
―カチャ!
「コチラでごさいます。
必要な物がございましたら8番をコールしていただけたらコンシェルジュが直ぐに応対致します―――
では、ごゆっくりとおくつろぎ下さい」
「あぁ、ありがとう」
晴樹は礼を言いマネージャーを見送ると長旅で疲れた体をキングサイズのベッドに投げ出し一息ついた―――
「‥‥‥‥!――
アンテナが立ってる‥大丈夫そうだな」
晴樹はベッドに仰向けになったままジーンズのポケットの携帯を手に取り電波を確認した
‥まぁこれだけの観光地なら携帯ぐらいは使えなきゃ不便だしな
ベッドでゴロゴロしながら晴樹はホテルのメニューに目を通した。
食事はフリーでホテルに予約を入れている‥
晴樹は部屋で苗ディナーでも――そう考えていた‥
ご馳走があると苗は喜ぶ‥
好きな娘には喜んでもらいたい‥
晴樹は苗に惚れてから沢山の“たい”を望むようになっていた‥
キスしたい
愛したい
愛されたい
一緒に‥居たい…
苗の好きそうな料理のメニューを眺めながら苗の笑顔が浮かぶ‥
‥苗…
俺がコッチに来てるって知ったら驚くだろうな
晴樹は携帯を手にして苗に連絡を入れた。