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君に熱視線゚
第30章 田舎
「ぇ兄さんコッチに来てるの!??」
『‥あぁ』
「‥で、なんだっけ?」
『‥
だから、夕食ご馳走するから一緒にどうだって聞いてんだよッ!!』
「あ、あぁ‥
そぅ‥‥‥‥っと、ごみん今日は悟ちゃんとこにお呼ばれしてるんだょ‥」
『‥‥‥サトル?
(バカでしょうがないから貰うって言ってたもん!!)
あ‥ぁ‥‥幼なじみのか…
わ、かった──』カチャ‥
プツ──
‥ツ──
‥っ?……兄さん…何の用があって来てるんだろ?
あっさり切れた晴樹からの電話を見つめ受話器を握りしめたまま苗は首を傾げる
「苗ぇーコッチの仕事はもぅえぇからウチに戻ってけぇって!!
ウチのお婆が祭りで着る浴衣合わせるからって呼んどるが。」
叔母の声に呼ばれ苗は民宿の側にある叔母さんの家にいそいそと戻っていった
‥悟……──っ…
すっかり忘れてたっ‥
晴樹は仰向けになって切った携帯を胸に置く。
そぅ、晴樹は前に聞かされていた幼なじみの存在をすっかりと忘れてしまっていたのだ
晴樹はベッドに横になったまま、早くも憂鬱な気分に蝕まれていた‥‥