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君に熱視線゚
第33章 夏祭り
お盆間近になると民宿の仕事もだいぶ楽になっていた‥
「あんたたち、今日の祭りはどうする?
行くんなら兄さんの浴衣も用意するよ!
タダ働きで頑張ってくれたからねぇ」
「うん!兄さんも行くでしょ?」
「あぁ、3万発の花火だろ?」
そう言うとおばさんはある所に電話を入れた‥
「兄さん足長いからウチの父ちゃんの浴衣じゃツンツルテンになっちゃうからねぇ…
東郷の旦那のとこに貸してもらうよう連絡入れたから苗も一緒に向こうで着せてもらいな!
どうせ、悟も一緒に行くんでしょ?」
おばさんは苗達の着付けもついでに頼んでいたらしい
そして夕刻前‥
苗と晴樹はおばさんから手土産を預かり東郷家を目指した‥
そして悟の家を見て目を見張る
「‥‥家ってより屋敷だな、資産家か?」
「欧米か!」
「‥…っ…」
「ご、ごみんなさぃ…」
意味のない苗のツッコミに晴樹はキレた。
「悟ちゃんとこは何百年以上続くお殿様の家系なんだってさ」
‥お殿様?…なるほどね
晴樹は眺めて納得した。
大奥に出てきそうな屋敷の作りに日本の歴史が垣間見える‥
そして玄関にいくと三つ指をついて迎えられた──