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君に熱視線゚
第33章 夏祭り
苗は悟のお母さんに手土産を渡すと着付け部屋に入って行った。
そして晴樹も別の部屋に案内される‥
部屋に入ると悟がもう浴衣を着てスタンバっていた‥
「結城さんいらしゃい!!」
「あぁ‥悪いけど世話になるよ。」
屈託ない笑顔で迎えてくれる悟に挨拶しながら晴樹は浴衣を着付けてもらう。
「君は確か結城と言ったね?」
「はい‥」
悟の父親、一成(カズナリ)が 話しかけてきた
「結城といったらあまりない名前だ‥
もしかして、“あの”結城かね?」
「そうですね‥“あの”結城です‥。」
意味深な問いかけに晴樹も答える
「ふむ、じゃぁ後継者とは君のことか――」
「は!?」
聞き返した晴樹に背を向け一成は静かに立ち去っていった‥
着付けのすんだ晴樹は苗を待ちながら悟と話しをしている‥
外では予定通り行われる祭りの合図の花火が派手に鳴っていた
「結城さん、向こうでは苗どうですか?」
「‥どうって‥あのままだよ」
晴樹の答えに悟は笑みを溢す
「昔に比べてほんと元気になったからな‥
俺、苗が熱ばっか出してた頃の記憶が強すぎてすぐ気になっちゃうんだ‥‥‥」
「そんなに弱かったのか?」