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君に熱視線゚
第34章 誤解

そして、空気のように通り過ぎようと考えた苗は無表情で夏目達から少し離れた所を横切る。




──!?‥っ





え──…?‥



苗‥?



一度もこっち見なかった‥


なんで?


やっぱ、
俺のこと──…っ



夏目は顔を歪め胸を押さえた


息苦しい──!!


胸が‥痛む──っ‥



──苗っ!



夏目はどんどん遠ざかって行く苗の後ろ姿を睨むように見つめた‥


動悸が激しくて息が出来ないっ

なんでだ?苗っ
そんなに嫌か?俺のこと‥


目も合わせたくないくらい俺のこと嫌いか!?


気づかない筈はない、あんなに見てたんだから!

俺は苗のことあんなに見つめてたんだからッッ!



「夏‥目クン、大丈夫?」


苦しそうな夏目にアキはずっと呼びかけていた‥


‥苗、俺…

このまんまは‥

絶対、嫌だ──!



「アキ、大丈夫じゃないから俺帰るっ!」

「へ?」



夏目は最後まで諦め無いことを胸に誓い走り出す──


苗のことだけを想いながら夏目は必死で人混みをかきわけて走っていた。

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