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君に熱視線゚
第36章 続 バカンス
「うん、ちょー楽しかったです!!あさりも、たくさんあるから佃煮作ったら理事長さんにもお裾分けするょ」
「おおそうか、
楽しみじゃ!!」
前の座席で楽しそうに語る苗とお爺‥
そして疲れ果て眠る田中一家‥
由美は海の隣の席でメールをピコピコ打ってニヤケている‥
相手はもちろん克也だった。
そして、晴樹は‥苗の話し声を耳にしながら考える‥
学校が始まれば苗の側にはあまり居られない‥
この夏休みの間を苗とほとんど一緒にいた為に晴樹は贅沢になっていた。
ずっと側に‥
いつもの生活に戻ればどうしても離れることの方が多くなってしまう‥
そして、今度日本に来るという知人の娘‥
リディの世話をすることになれば尚更‥苗との時間は当然削られるだろう…
留学時代、父親の顔を潰さないように晴樹はクライム家の我が儘娘に合わせて色々と付き合ってやっていた‥が、しかしあまりにも身勝手なため、晴樹はリディを一喝したことがある‥それを気にリディは晴樹を
“OH!日本男子”と気に入ってしまったのだった。
‥あの我が儘娘
絶対にあれやりたい、これやりたいって俺を振り回すんだろうな‥‥
晴樹は深いため息をついた…。