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君に熱視線゚
第38章 学園祭*付録


「あっ、克也から電話だ」


とたんに鳴りだした携帯の着信を確認し夏目は電話に出た。

「おう、今から行くから!」


そう言って夏目は電話を切ると苗に誘いをかけた‥


「苗!、克也が今、苗のクラスにいるから一緒に行こうぜ!」

「うん!‥大ちゃん水飴煎餅買ってね!大ちゃんようのを特注で作るからさ!」


「マジ?俺のは特注なんだ!!そっかぁ
悪いな、“俺だけ”特注でっ」


「──‥っ」

N校舎に一緒に向かいながら、夏目は苗をはさんで隣を歩く晴樹に視線を送り同じ言葉を繰り返す‥


そう、苗は甘いものが苦手な夏目の為に特注煎餅を考案していた‥

ただ、夏目の為にというか‥‥売り上げ達成の為に甘いものだけではダメだと考えただけなのだが、モノは言いよう‥‥せっかくハッピーになっている夏目のために敢えて詳細はふせることにしよう‥











―ガラッ!

「由美!お客さん連れてきたよ!!」

「あぁ、苗!あんたちゃんと客引してる?」


「‥うっ‥」

由美に言われ苗は口笛を吹きながらトボケている


どうやら売り上げはさっぱりのようだった──。

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