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君に熱視線゚
第40章 心の変化
「じゃあ、大ちゃんまたね!」
「おう、また行こうな!」
遅くに帰り着いた二人は苗の家の前で手を振り別れを告げる。
そして帰り着いた早々、空から晴樹の伝言を聞き、苗は晴樹に電話を入れた。
〜♪
―――‥!
静かな部屋でテーブルに置いていた晴樹の携帯が着信を告げる
着信音で誰かは直ぐにわかる‥晴樹は目の前に置いていた携帯を手に取るとゆっくりと耳に当てた‥
「もすもす〜」
『‥‥‥』
電話の向こうからはご機嫌な苗の声が聞こえてくる‥
いつも通りの苗の明るい声‥
今朝、聞いたばかりの大好きな苗の‥
晴樹は無言で携帯を耳に当てたまま、何かを堪えるように瞳を強く閉じていた
「はれ?‥もすもす?
兄さん!?」
『‥‥ああ、聞こえてるよ』
応答のない電話にムキになって呼びかける苗に晴樹は静かな口調で返事を返す
そして、どこかしら疲れた雰囲気を漂わす晴樹に苗は話しかけていた
「ああ、なんだ!また、電波の悪いとこにいるかと思ったょ
兄さんは、もう大事な用事は済んだだかね?」
『用事?‥ああ、もう済んだよ‥
苗は?‥楽しかったか?』
晴樹はそれとなく苗に聞き返した