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君に熱視線゚
第40章 心の変化
愚痴を溢す晴樹にリディは相変わらず傘をクルクル回しながら聞き返す
そんな二人に村井は話しかけた。
「お食事は?」
「ああ、済ませたよ‥
リディが屋台のラーメンを食べたいって言うから」
「ラーメンですか?
じゃあこれはどうしましょう?」
村井はそう言って晴樹の前にタッパーを差し出す。
「なにこれ?」
「お粥です‥あと玉子酒も」
‥お粥?
「苗さんが、兄さんの看病に来ました!ってお昼前に来て‥」
―――!‥
「‥マジ?
え、──…だって携帯には来るって電話なかっ‥」
「調子悪くて寝てたら起こすと可哀想だからって‥
気遣いですよ、電話をしなかったのは‥」
「‥‥‥///」
晴樹は苗の持ってきた看病セットを見つめ、そして嬉しそうにゆっくり口元を緩めた
「何これ?
ミルクリゾット?」
「あ!ばっ‥
勝手に食うな!!」
お粥を前に立ちすくむ晴樹の後ろからリディが覗き込む。そして指を入れ味見をした―――
「うわ、味がないっ」