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君に熱視線゚
第40章 心の変化
「ただいまぁ!!」
「ああ、お帰りなさい」
やけに明るい声を上げながら帰って来たリディに村井は挨拶を返す。
「ねぇ村井さん!これ見てっ──じゃーん!!」
リディは帰ってくるなり村井を捕まえ土産袋の中からカラフルなじゃのめ傘を取り出してポーズをとる。
「ああいいデザインの物を買われましたね‥」
「でしょ!一目で気に入っちゃった」
「ところで晴樹さんは?」
傘を家の中で広げてクルクル踊るリディに村井は尋ねる
「ああ、今タクシーから荷物下ろしてる!
ところで晴樹、全然体調悪くなかったわよ?」
「そうでしたか?」
それだけ返事を返し、晴樹の手伝いをしに玄関へ向かうと荷物を抱えた晴樹がドアの前に立ち塞がっている。
「そんなに買い物を?」
「ああ、
途中で帰るか?って珍しく気をつかうから、大丈夫だって言ったらこの有り様だよっ
体調悪くなくてもへばるって!」
荷物をドサっと床に下ろして憔悴しきった顔で晴樹は村井に訴えていた。
案の定、晴樹はリディにあちらこちらへと引っ張り回されたらしい
「大人しく帰るって言えばよかった!」
「なんか言った?‥」