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君に熱視線゚
第42章 すれ違い

「ねえ陸、
苗はテレビ見ないの?」


毎週、この時間にある苗の大好きなお笑い番組のオープニングの歌を聞きながら、夕食の後片付けをするオカンが陸達に尋ねる


「うん。体の調子が悪いんだって!」


‥体の調子?

・・・・あら‥あの娘がこのテレビ視ないなんてそんな悪そうには‥



陸の説明を受け、オカンが首を傾げていると玄関で電話が鳴り出し、空が重い腰を上げて電話を取りに行く。


「はい。もしもし、田中です。」


『あ、結城で‥』

「お!‥兄ちゃんか!」


名乗った瞬間、イキイキと尋ね返す空に晴樹は驚きながら用件を口にした。

『あ、ああ

ごめんな、夕食遅くなって‥もう食ったのか?

ちょっと苗と代わってほしいんだけど‥苗は?』


苗を見送ったあの後、晴樹達も食事を済ませ家に帰りそして、今日の苗の様子が気にかかった晴樹は苗の携帯に電話を掛けたのだが、案の定‥苗は携帯に出なかった。そのために自宅の電話に掛け直したところだったのだ‥


「姉ちゃん疲れたっつって帰ってきてすぐ二階に行っちゃったぞ。たぶん寝てると思う‥」


『──寝た?』


晴樹は折り返し尋ねた。


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