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君に熱視線゚
第43章 距離…
「田中さん調子はどうかな?」
「はい、だいじょびです!」
翌日の朝を迎え、一晩過ごした病室で様子を伺いにきたカウンセラーのドクターに苗はいつも通りの答えを返す。
世間話や物価高騰の話題、家計のやりくりが大変だと、苗らしい愚痴にドクターは普段の苗の様子と何ら変わらないことを確認しながらデータを取っていく‥
「‥んでも、兄さんが色々恵んでくれるから助かってるだよ!」
「兄さん?‥」
「はい!田中家の救世主。ハレンチ兄さんって言いますっ」
「ハレンチ兄さん?」
苗の口から初めて聞くその名前をドクターは聞き返しながら問診表にチェックを入れた
「ハレンチ兄さんってのは誰かな?」
「ハレンチ兄さん‥
それはそれは、たいそう高貴な生まれの出の方なのですよ!
ただ、非常にハレンチがお好きな方でして・・・…」
「はぁ・・
ハレンチがお好きでお金持ち?‥で、良く怒る‥と」
ドクターに質問され、苗は晴樹の事を伝説のように語って聞かせた‥
そして、苗の説明をこと細かくメモしていく
久しぶりに発症した苗の病気に関連がないかを調べるためだった