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君に熱視線゚
第43章 距離…
「なるほど。
じゃ、そのお兄さんって人は田中さんにとって特別な人なんだね」
「‥?」
笑顔で問いかけるドクターに苗は疑問顔を浮かべて返す
「そうかそうか、苗ちゃんもお年頃だね。
家計の話しか聞かなかったから心配してたけど‥
いやぁ〜よかった!」
ドクターは一人で納得すると振り向き様に怪しげな笑みを浮かべ病室を出ていく。苗はその後ろ姿をキョトンとしたまま見送っていた
ドクターが出て行って数分後―――
病室のドアが勢いよく開く。
「おう、苗。」
「あ、父ちゃん!
みのり、すごい元気だっただょ」
「お、もうご対面してきたのか?
父ちゃんに似て美人だったろっ」
「苗に似て美人だっただよっ」
どっちもどっち‥
さすが似たもの親子の会話だった
田中家の次女‥みのりちゃん。
秋の実りの時期に生まれたからと豊作爺ちゃんが夕べ考えて付けたらしい‥
朝一番に目覚め、オカンが出産した旨を知らされた苗は早速、我が妹を愛でに行ったのだ‥
『うわぁ‥
‥金太郎みたいだね』
『‥‥
苗が生まれた時とそっくりよ。』
『‥ふーん』