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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
「なんでだ!?
なんで苗のだから嫌なんだ!?
他にあるだろ言い方が!!」
くそ‥絶対に言わせてやる!!──
「言ってみろ!?
なんで俺が苗以外の女と一緒に居るのが嫌か!あ!?」
さぁ言え!早く言え!!!
「‥‥う‥兄さん?」
‥な、なに怒ってるだかわかんないだょっ
他に言い方って!?
次第に喧嘩腰になる晴樹。苗は戸惑いながら晴樹に追求されたことを必死で考えた
「苗っ!!」
「へぃッ!!」
強く呼ばれ江戸っ子のような返事を苗は返す
「俺が苗のなら苗は誰のだよ!?あ!?」
「え!?」
「誰のだよ!?」
‥そ、‥ゴクッ
そんな睨まなくても…っ
険しい眼差しを苗に向け、晴樹は勢い付き始めていた
‥なえ‥なんで言ってくれないんだよ──っ
晴樹は心で叫ぶ‥
聞きたい‥
こうなったら苗の口から何が何でも‥
『兄さんが好き‥』
その言葉を言わせたい…
晴樹は無謀な挑戦をしていた‥
鈍感に超がついてしまう程の鈍ちん‥
苗自身が未だ、自分が晴樹のことを好きだという事に気づいていない
好きだ、なんて言わせること自体無理があるのに…