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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
「もうちょっと一緒に居たいかなぁ〜…って」
苗はモジモジしながらうつ向いた。
人一倍鈍ちんではあるが、素直さも人一倍。
苗はささやかな想いもちゃんと伝えてくる。
……なえ…//
一緒に居たい想いは晴樹も同じ。だが、一緒に居るだけで違う欲求が膨らむのはわかりきったこと
「苗…
やっぱり明日早いから…今日は帰ろう」
押し倒すわけにはいかない
苗にまた、好きなんて言われたら絶対に我慢出来ない…
『もうちょっと一緒に居たい…』
今、言われた言葉でも萎えた想いが再び膨らみ始めてるってのに
ほんとに男心のわかんないヤツだな…//
もしかして弄ばれてんのか俺は?
そんな気さえしてくる…
「なるべく…
早く帰ってこれるようにするから…」
家の前まで送り、しゅんと落ち込む苗の頭を別れ際に撫でながら晴樹も胸が痛んだ。
「苗!」
寂しそうに玄関に向かう苗に晴樹は声を掛ける。
「あっちに行ってもメールするからっ」
「…//」
晴樹の言葉に苗は笑顔で頷き返す。ほころんだ苗の笑顔を胸に焼き付け、晴樹も微笑みながら手を振る…
もう暫くはお預け…か…
晴樹は幸せそうな溜め息を零していた