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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
男心をわからない相変わらずな苗に晴樹は怒れた。
「だ、だって約束しちゃったしっ…」
「だからって今、アイツを理由に引き出すなよ!!」
こいつ俺が言ったことひとつもわかってねえな!?
そう…
晴樹は確かに言った…。
『苗が夏目と一緒に居るのだって耐えられないっ』
…と
はっきりと夏目に対しての感情を伝えている。
「で、でも…っ」
「いい…」
「え?」
「わかった!…もういい…」
これ以上粘っても腹が立つことを聞かされるだけだ…クソッ…
晴樹は苗との夜を諦めていた
想いが通じただけで十分…今はそれで良しとしよう
せっかく高まった想いも夏目の名前を聞いたお陰で瞬く間に萎んでいる。
苗とは両想いになれた…//焦る必要はないんだし…
……クソッ
そう自分に言い聞かせながら口惜しさが残ってしまう…
「あ、あの兄さんっ…」
苗はふて気味の晴樹に声を掛ける
「なに?」
今夜の望みが叶えられないとわかった晴樹は車のエンジンを掛け始めていた。
「あ……
朝までは無理だけど…
もうちょっと…一緒に…//」
「………//」