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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
…今頃は、夏目のために弁当作ってんだろうな・・・
…っ
すっげーむかつくっ!
なんでアイツのためになんだ!?
想い合っても離れなきゃなんねえ俺の運命っていったい…
車道の流れる景色を眺め、晴樹は次第に想いを募らせる…
そんな晴樹の脳裏にあの日聞いた、夏目の忌まわしき呪詛のような言葉が思い浮かんだ──
『大会で優勝したら寄りを戻す!』
…寄りを戻す……
・・・・っ──
嫌な予感がする…
夏目はいつもイイところを拐っていく。
俺が望んだこと全てをアイツはいつも、意図も簡単に…
晴樹はそう思うと同時に携帯に手を伸ばしていた。
「…?
誰に掛けるの?
晴樹のダディ?」
「ちょ覗くなよ…//」
苗の待ち受け画面をリディに見られないように、晴樹は携帯をかばいながら電話を掛けた。
「あ…っ、苗?」
電話に出た苗に呼び掛ける。
「忙しい時に悪いな…
ちょっと…気になって…//
いや何がって…」
要件を聞き返す苗に晴樹は口隠る
「お前、約束してただろ?夏目と…
いや、だから…何を?じゃなくて」
…こいつ忘れてんのか!?夏目とのあの約束