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君に熱視線゚
第50章 番外編
「お前の場合デキチャッタ婚だろ?」
「あー…あり得るな…」
そう応えながら貴志は遠い目をした。
酔いが回ってきたのかふふん、と意味なく笑う声が聞こえる。
「晴樹…」
「ん?」
「俺、ヤクザじゃん?」
「………」
「先を考えると結婚てどうかなー…って思えるんだよな…」
「………ヤクザも人の子だろ?普通でいいんじゃね?」
「んー……」
酔ってんのか?
唸りながら体が揺れる。
そんな貴志を晴樹は黙って眺めた。
「とにかくっ…」
貴志は項垂れた顔を急に上げると声を張り上げる。
「俺はお前の結婚式見て感動したわけだ…」
「………」
「お前…幸せそうだし……なんかいいなって…さ……思……」
「………貴志?」
威勢良く上げた顔が再び項垂れていくと力尽きたように静かになった貴志に晴樹は笑いが溢れる。
「ふ……寝るな途中で…」
晴樹はそう呟くと眠りに落ちた貴志を置いて風呂に入った。