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君に熱視線゚
第50章 番外編
苗の逃亡前に張られたお湯はバスタブの保温機能のお陰でまだ充分温かい。
満杯だった筈のお湯は、慌てて勇んだ晴樹のミスで湯栓が弛んでいたのか少しお湯が減っている。
ほろ酔いを醒まそうと、晴樹はシャワーを浴びてからお湯に浸かった。
「幸せそう……か」
貴志の言った言葉を呟いた。
羨ましく思ったんだろうか?
貴志の口からそんな言葉がでるなんて…
晴樹はそう思いながらお湯で顔を洗う。
時刻はあっという間に深夜の三時を回っていた。
風呂から出た晴樹は貴志を揺り起こした──
「おい、寝るならベット行けよ」
「んー…ふふ…抱いてくれ…」
「キモい奴だな…」
呼び掛けに意味もなく笑みを浮かべ、連れて行ってくれと言わんばかりに貴志の手が晴樹に絡み付いていた。