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君に熱視線゚
第50章 番外編

「ぅううぅっ…兄さんっヒドイ…」


「どっちが!?」

抱かせないうえに

浮気はだめ


しかもベットは一つ──


発狂するぞ俺はっ!!!



晴樹は恨めしげに苗を睨む。

ころろなしか目尻に涙が滲んでいるようだ。

「苗に合わせてると涙ちょちょぎれてくるわっ!!」


晴樹はゴロンと背を向けた──。

「うぅっ…」

「………」

「うあぅ…」

「──……」

「うぇ──」

「なえ……二択だからな」


背後で嗚咽の止まない苗に晴樹は背中を向けたまま無情に呟いた。

「……ぅうっ…二、択…っで…?」


「浮気公認か──…今から覚悟決めるか──…今、選べ」

「………」

苗の嗚咽がピタリと止まった。

──…が

「うあああっ…ぅ…ヒッグッ…さっき言ったのとまったく同じじゃん…っ…ヒネリもだんにもないだょぅ…っ…」

「………るさいっ」

ひねり何かいるかっ!


激しくなった嗚咽に晴樹は相変わらず背を向けたままだ。

「なら三択にしてやる」


「しゃんたく…っ…?」


「今夜覚悟決める、浮気公認、離婚する──…選べ」

「──…っ」


「三つから選べ…」


「………」


背中越しに苗の緊張が伝わってきていた…


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