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君に熱視線゚
第50章 番外編
晴樹は低い声で苗を急かす。
「早く選べ…」
苗は中々答えない。
答えにくい選択肢をわざと選んだのだからしょうがない。
晴樹は催促を繰り返した。
「離婚を選ぶか?」
「………離、婚は…やだゅ…」
晴樹の問い掛けに苗は蹲ったまま小さな声で拒否する。
晴樹はその答えに安心したような溜め息をホッと吐いた。
苗の答えを待つ晴樹の心臓がなぜかトクンと跳ねる。
「じゃあ浮気公認するか──…」
「……う…浮気…は…もっとダミだゅっ…」
「──…っ」
背中に触れた苗の手が晴樹のパジャマをキュッと掴んでいた──
トクンとした晴樹の脈が徐々に昂ってくる
晴樹は小さく唾を飲み込むと震える呼吸をゆっくり吐いた。
「……っ…じゃあ──覚悟決めるか…」
苗の方を向き直った晴樹の胸に苗は踞るようにして抱き付いていた──
「──……っ」
鼓動が早まる。
晴樹の胸に顔を埋め、しっかりと抱き付いてくる苗を晴樹は強く抱き締め返す。
「覚悟決めたんだな?…」
念を押して聞いた晴樹の胸に顔を埋めたまま、苗は何度も大きく頷いていた。