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君に熱視線゚
第51章 番外 後編


「おうっお苗!来てくれたのか!!」

「ジョージ久し振り!」

狭い場所でガシッと熱いハグをする。

ジョージこと元、藤代組組長
藤代 善治

奥から出てきたジョージは首から小さなウクレレを提げていた。

長年背負ってきた組も解散し、肩の荷が下りた所でここらで余生を楽しもうと、若かりし頃に培ったながしの歌人“波止場のジョージ”に彼は戻ったらしい。

「お苗!カラオケもあるから今日はガンガンやってくれよ」

「うん!」

ジョージは上機嫌で苗に言った。

「ところでタケちゃんは髪型変えた?最初誰かわからなかっただよ」

「ええ、たんにセットしてないだけですよ」

オールバックの髪をおろしていた武は好青年のようだった。

「可笑しいですか?」

「ふーん。可笑しくないけど苗はいつものやつがスキ!」

「──…っ…」

いつものことだが苗に悪気はない。素直に好みを言ったまでの話し。

苗のタイプは好青年よりもちょい悪大人。


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