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君に熱視線゚
第52章 君に熱視線゚〜愛の鈍行列車〜
気を許した苗の唇から力が抜けていく──
熱い溜め息を溢し、深くを探る晴樹の舌が受け入れた苗の口腔で濡れた音を響かせていた。
「……っ…」
久し振りの苗の柔らかさを味わいながら胸が締め付けられる。
NYにいる間、何度夢見たか知れないこの瞬間──
「なえ……」
「んんっ…」
キスに慣れない苗のもどかしい舌の動きを晴樹はゆっくり誘導しては絡め取る。
「……逢いたかった…」
伝えたいのはただその一言だけだ──
晴樹は唇を離しては苗を見つめる。
柔らかく押し当てていた唇はいつの間にか体の熱の高まりを伝えるように強く擦り付けられ、晴樹は鼓動を早まらせた。
「なえ…っ…」
「ぬぁっ…ちょ…兄さんっここ玄関っ…」
「だから何だよ…家の中だから構わないだろ…っ」
それどころじゃない。
離れてどれだけ我慢してたか──
興奮して盛り上った下半身に苗の手を添えさせた晴樹に苗は大慌てだった。
うっああぁぁっ…
モリモリやぁ…っ
硬い異物の感触が制服の軟かな綿生地を通してしっかりと苗の手のひらに伝わってくる。
「す、…3D…っ」
「何言ってんだよバカッ…っ」
呆れて怒りながらも変わらぬ苗に何故かホッとして晴樹は思わず笑っていた。