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君に熱視線゚
第53章 恋の修羅場ラバンバ!
場所は一杯ある…
有り余った土地、放置された建物を活かして予算をどう低く見積もるか──
何を推しにして集客率を上げるべきなのか──
色々考えた末に村、全体をテーマパークとして開発することに晴樹は重点を置いた。
常に人気を誇るディズニーランドやユニバーサルスタジオとまではいかずとも。
そうして考えた企画の客の反応を見る為に、晴樹はあるイベントを一学期の学園行事に組み込んでいた。
「たぶん上手くいきますよ…この手の内容にはリピーターがつくから……」
「そう思うか?…」
少々不安な表情を覗かせていた晴樹を直哉は力強く後押しする。
晴樹は聞き返しながら暫し直哉を見つめる……
「……? 何か顔についてますか?」
「やっぱ俺、お前欲しいわ……」
「………」
“右腕として”…その一言を付け足すのを忘れたばっかりに、直哉の表情がほんのり赤くなっていく……。
やがては結城財閥の後継者となる晴樹に気に入られたのなら直哉もこの先安泰だろう。
先の全貌を見据えつつ、晴樹は資料を静かに閉じていた。