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愛のムチ
第3章 秘蜜の特訓
   
  
 「人聞き悪いな。部員はカメラのことは知ってるから“盗撮”ではない」


 「何のために……?」


 「何のためだと思う?」


 質問を質問で返されてしまったあたしは首を傾げる。


 「……言っとくけどな、亜美」


 「きゃっ!??」


 力強く腕を引かれ先輩に後ろから抱きしめられてしまって、驚きつつも嬉しくてドキドキして顔が火照ってしまう。


 「カメラつけたのは昨日今日の話じゃない。この練習場ができたときからずっとある」


 ってことは、エッチ鑑賞目的ではないよね。


 「じゃあ監視するため……とか?」


 「それもまた語弊があるな。皆サボったりしねえし」


 「ご、ごめんなさい……」


 鼻で笑われて更に顔が火照ってくる。


 「まあ、監視っちゃー監視なんだけど。わかんねえ?これで部員の練習量や内容、フォームのチェックをするんだ」


 「はい……」


 なるほど、と思ってコクンと頷くと、頭をクシャリと撫でられる。


 「亜美もコレ、使いこなせるようになれよ?」


 「……へ???」 


 あたしが?なんで??
 和馬先輩が言ってることが理解できずに固まっていると
  
    
 「まだわかんねえ?俺はな、亜美に女子部のキャプテンに育ってもらいたいと思ってる」


 先輩は穏やかだけれど力強くそう言った。


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