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愛のムチ
第3章 秘蜜の特訓
「キャプテン……あたしが、ですか?」
「そう。女子部員は少なすぎて今までそういう存在はいなかっただろ?だけどやっぱり全体を把握して管理する人間は必要なんだよ。
キャプテンに必要なのはテニスの技術よりも観察眼とかまとめる力とかが大事で、亜美はそういうのに長けてると思うから」
褒められて嬉しい。けど、
「だから……キャプテンはあたしとペア……なんですね」
「そう」
このペアは女子部を強くするためだけのものだとはわかっていたけど……
それだけじゃないかもなんてちょっとだけ期待してたから残念な気持ちになる。
「それに『テニスの技術よりも』って……確かにあたし、技術ないですもんね……」
「ははっ!何拗ねてんの?……こっち向けよ」
しょんぼりするあたしの顎に先輩の手がかかり、強引に顔の向きが変えられるとチュ、と唇を吸われた。
「亜美かわいい。唇尖ってる」
紛らわしいからキスなんてしないでほしいのに。でも先輩とキスしたい。
どうすればいいのかわからなくなったあたしは更に唇を尖らせる。
「何?そんなに俺とキスしたい?」
「~~~……っ!!」
“うん”とも“ううん”ともつかない首の振り方をして恨みがましく先輩を見つめると
「ホントかわいいな……」
微笑んだ先輩はあたしにたくさんキスをしてくれた。