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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第8章 あの人の事がよく分からない…

今日はきちんと昼用の鞄に財布を仕舞い、朝食にパンを食べた。
食べ終わると、ベッドに仰向けのまま寝て目を閉じる。

目を閉じて頭に浮かぶのは、あの人の事…
昨日の件で、繁正さんの事がよく分からなくなった…

意地悪かと思いきや、優しい所もあり、無理に私に対して強要しない。
そして昨日の対応。

色々連れて行ってもらったお陰で。どんよりした気持ちはだいぶ緩和された。

「はあ…」

…セフレってこういう関係なのかな?
普通にご飯食べに行ったり、慰めて貰ったり、優しくしてもらったり…
私が知っているセフレとは違う、甘々な関係…

弱味を握られた最悪な状態なのに、この関係が嫌だと思わない自分が居る…
居心地が悪くないから?
それとも、セックスで気持ち良くされるから?

「うーん…」

…というより、私に向けられた陰口を黙っててくれてるなら、男装の事も黙っててほしいよ…
また会った時にお願いしてみようかな?




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