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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第8章 あの人の事がよく分からない…
ダラダラと考えていたら寝てしまいそうなので、起き上がって出社の準備をする。
身だしなみを整え、鞄の中身をしっかり確認してから部屋を出た。
昨日は遅刻しかけたので、今日は気持ち早めに出たけど、信号に止まらずスムーズに会社に着いた。
早めに着いたので、コーヒーを淹れてからメールを確認する。
場所の人達がチラホラ出社してくる中に繁正さんの姿が。
声をかけようか迷ったが、社内で2人の関係を知られるのが面倒くさかったので、結局かけなかった。
「佐々木さん」
「はい、あっ…」
私を合コンに誘ってきた男性社員が、嫌な笑顔を浮かべて私の肩を掴んでいた。
「昨日、合コンドタキャンされて大変だったよー」
「すみません、昨日は急ぎの用事が入ってしまって…」
「それって、合コンよりも大事な用事?こっちの事も考えて欲しいんだよね。君の為の席だって用意してたんだから…」
あー、長くなりそう…
まだ社員が少ない内で良かった…
昨日自分が何を言ってたのか覚えてないんだろうか…
「あー、佐々木さん、昨日は本当に助かったよ」
「えっ、原田さんが何を…」