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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第8章 あの人の事がよく分からない…
胸の奥に噴き出したモヤモヤをすすぎ落とすように麦茶を流し込んだ。
早々と定食を食べ終え、2人で食堂を後にする、
繁正さんはまだテーブルで相方さんとお話されていた。
「なんかご飯食べた後って、仕事したくなくなるよねー?」
「ふふ、分かる。お腹いっぱいになると、眠たくなるもんね」
すぐに部署には戻らず、休憩室で水筒の紅茶を飲みながら時間ギリギリまでゆっくり出来る。
しばらくして、ラインにメッセージが届いた。
[調子どう?]
姉からのメッセージ。
[大丈夫だよ]
[そう?]
[今度の日曜日って、用事ある?]
日曜日はバーの仕事も無いので、普段はゆっくり過ごしている。
[無いよ。どうしたの?]
[久しぶりに2人で買い物に行こうかなーって]
一瞬悩んだが、ある事を思い出して「行く」と返信した。
「お姉さんから?」
「うん」
「いつも仲良くて羨ましいなー。私なんて上と下は男だから、姉妹が良いなって小さい頃いつも思ってた」