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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第8章 あの人の事がよく分からない…
けいちゃんは羨ましがるけど、私は姉妹で良かったなんて一度も思った事が無かった。
昔から優秀で社交的だった姉と、身体が弱く内気な私…
コンプレックスを抱く姉との買い物なら普段は断っているが、昨日の発言が頭に浮かび、自分が変わるきっかけになればと思って付いて行く事にした。
何となく今の自分から少し変わってみようと、心境の変化が現れた。
あの人が脳内に出てきて、即座に否定した。
何で繁正さんの事考えちゃうんだろ…?
いつ口を滑らせるか分からないから、神経を使ってるからか?
「うーん…」
「舞ちゃんどうしたの?眉間にシワが…」
「え、ああ…ちょっと考え事してたから…」
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午後も何とか仕事をこなし、会社を後にする。
試用期間中なので、比較的早く帰らせてもらった。
急いで家に帰ると、ご飯とお風呂を済ませて、ベッドに潜り込んだ。
近くに抱きつける物が無くて、ちょっとだけ寝心地が悪い…
昔から使っていた抱き枕がボロボロになったので、大掃除の際に捨ててしまった。
買い物に行った時についでに抱き枕とかぬいぐるみを見ようかな…