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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第8章 あの人の事がよく分からない…

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「はぁ…」
「どうした舞花、悩み事か?」
「ああ、大丈夫です。それに店長、今は仕事中ですから…」
「おう、そうだったな翔太」

お客さんがいない状況でも、本名で呼ばれると男装がバレてしまうので、そこは注意してもらわないと…

仕事場に着いて、準備をしている最中に色々と考え事をする。
今日の考え事はお金の事…

「その顔を見ると、恋の悩みか?」
「……違います」
「いや今の間、図星だろ?そりゃ、お前も年頃だから好きな人が居てもおかしくないって」

好きな人ねー…
借金を抱えてる状態では、出会いを求めるなんて難しい…
それ以前に、繁正さんにセフレにされている時点で恋人を作るなんて無理に決まってるけど…

「恋の悩みじゃなくて、お金の事です」
「ああ…そんなに生活が苦しいのか?お前のとこの会社割と給料良いだろ?」
「それは正社員になってしばらくしてから貰える額ですよ。早く借金を返したいなーって思ってて」




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