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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第9章 始めて見た時は、君しか見えてなかった…
「最近通ってる生け花教室が楽しいんだって。こっちに構って来ないから楽なんだよね」
「へー…」
生け花教室に通ってるなんて知らなかった…
そういう話は姉にはするけど、私には一切しない。
今更母と仲良くなろうとは思ってないけど、蚊帳の外に居るような気がしてモヤモヤする…
暗い事を考えているうちにショッピングモールに到着した。
家から距離が離れているため、免許を持っていない私には1人で行く機会が無い…
「今日は服を見に来たんでしょ?いつものとこでいいよね?」
「うん…」
昔は私も服のセンスが良かったので、自分で服を選んでいた。
けど、前の職場でのイジメが原因で自信が無くなって、どの服も自分には合わないと思うようになり、服をほとんど捨ててしまった。
「舞花はスタイルが良いんだから、どの服も似合ってるのに…」
姉はそう励ましてくれたけど、自信に満ち溢れた姉が眩しくて、「お姉ちゃんとは違う」と心の中で反発していた。