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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第9章 始めて見た時は、君しか見えてなかった…

そんな中、ズボンとシャツの配色がよく合うものを見つけ、ジャケットと合わせると私に合った格好に。

そうだった、自分に合うコーディネートの仕方はこうだった….
忘れていた感覚を思い出して、久しぶりに少しワクワクした。

「舞花、どう?」
「あ、今試着したところだから、見てくれない?」

カーテンを勢いよく開けると、姉の隣に立っていた人と目が合った。

「……」
「……」

一瞬固まり、すぐに試着室に引っ込んだ。

待って、何であの人がここに!?
カーテンを僅かに開いて、外の様子を窺う。

やっぱり繁正さんだ、見間違いじゃなかった…

会社でもそうだけど、どうして行く先々でこの人がいるの!?
もしかして、盗聴されてるか、ストーカー!?
脅迫してくる上にストーカーなんてタチ悪すぎ…

どうしよう、他人のフリをするべき?

「舞花、いきなりどうしたの?」
「ご、ごめん、すぐ出るから」

不審な動きをしたから、姉が心配した声で話しかけてきた。
まだ隣に繁正さんは居るけど、これは出ないと…




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