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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第9章 始めて見た時は、君しか見えてなかった…
初めて言われた甘い言葉に、どう反応していいか分からず、顔をうつ向けた。
いきなりそんな事言って…キャラ変?
そのまま動かなくなった私の事を心配したのか、繁正さんの焦った声が届く。
「アレ?どうし…」
「もう!恥ずかしいから変な事言うのやめて下さいよ!!」
大声を出したから、周りの人が一斉にこっちを見た。
「ごめんごめん…落ち着いて。取り敢えず何処か入ろうか…」
繁正さんに促され、レストラン街にある喫茶店へ。
「さっきはビックリさせてすみませんでした…」
「いや、気にしてないよ」
「普段から誉められ慣れてないので、テンパってしまいました」
コーヒーとケーキが運ばれて来て、コーヒーに口を付けた。
口に広がる苦味が気分を落ち着かせていく。
「俺も悪かったよ。会社の外だからって、セクハラ発言が過ぎたね…」
「いえ、でも…嬉しかったです」
「本当に?」
「はい」
「そうか、良かった…」