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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第9章 始めて見た時は、君しか見えてなかった…

褒められても、決して自由じゃなかった姉は優等生を演じるのが息苦しかったのだろう。
それに小さい頃から、私の事を気遣ってくれていたんだ…

全く気付かずに、むしろ誰かに構われて、褒められている姉を羨ましいと思っていた自分が恥ずかしくなった…

「褒められるのは苦手だったけど、負けず嫌いなとこがあったから、勉強を一生懸命頑張った結果、今は良い会社に入って、こうやって好きな人と結婚出来たから良かったんだけどね…」
「お姉ちゃんは褒められて伸びるタイプだったんだね。私も褒められてたら、もっと良い結果が出せてたのかな?」

悲観的になっていると、姉に肩を叩かれた。

「そんな事無いじゃない。舞花だって凄いよ。昔から色々努力して身体を鍛えて、勉強もいっぱいした。料理だっていつも美味しいのを作って。褒められる為にやってるわけじゃないでしょ。周りは見てないだけで、私はちゃんと見てるから」




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