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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第10章 俺のしたい様にさせてもらう
「アレ?早かったね」
「……」
「顔赤いね。お風呂熱かった?」
「違います!分かってるくせに!」
早々とお風呂から出て来ると、犯人は片頬を緩ませて待っていた。
繁正さんに脱衣所にあった袋を突き出した。
化粧落としと歯ブラシの他に中に入っていたのは、コンドームの箱。
「コレ、わざとでしょ!?」
「でも、いるでしょコレ?男として用意するのは当然の事だよ」
「そこ否定しないのね…」
繁正さんは立ち上がると、軽く身体を横に捻ってストレッチ。
「そういえばその服、サイズ丁度良かった?」
「ズボンがブカブカですけど…着られるサイズですね」
繁正さんが着ている部屋着なので、ウエストが少し大きく、手で押さえていないとずり落ちそうになる。
「それ着てくれたって事は、帰らないって事だよね?」
「……」
「自分で残るって決めたんだ。だから、大人しくしとけよ…」
頭をポンと撫でて、脱衣所に消えていった。