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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第11章 君に危害が及ぶ前に身体が勝手に動いてたんだ…

「いらっしゃい。よく来たね」
「お邪魔します」

微笑みながら迎えられ、お菓子とお茶を出してもらう。

「伯父さん、最近どう?」
「健康に気を付けながらぼちぼちやってるよ」
「恵(めぐみ)ちゃんは?」

恵ちゃんは伯父さんの娘さんで歳上だけど仲が良くて、最近彼氏と結婚を意識しているらしい。

「恵は彼氏と結婚についてアレコレ言っとるよ。『まだ早い』って諌めてはいるがな…」
「恵ちゃんにまだ言ってないの?伯父さんが貯めてた披露宴の費用を…」

父の借金の返済に使わせてしまった…

後に伯母からその話を聞いた時、泣きながら伯父に謝った。

『気にするな。当人は金をきちんと貯めて結婚式を挙げると言っていた。もしかしたら、その金は使わないかもな』

頭を撫でながら「気にするな」と慰めてくれたが、私の気は晴れず、今も伯父さ肩代わりしてもらった分を返している。

伯父は「使わないかも」と話してたけど、そのお金が必要になる可能性だってあるかも…



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