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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第11章 君に危害が及ぶ前に身体が勝手に動いてたんだ…

伯母さんが最近の事を根掘り葉掘り質問し、姉は素っ気なく返答する。
伯父さんと目が合うと、申し訳無さそうな顔で頭を下げた。

伯母に気付かれる前に、伯父は先程渡した封筒を背もたれと身体の間に隠した。
もし発見されていたら、小言が飛んできていただろう。

伯母へ返済しているわけでもないのに、封筒のお金をチェックされて、その度に色々と文句を言ってくる。
姉も返済に協力してくれると知ったら、「桜に払わせるなんて!」とどれだけ罵倒されるか…

「お前、案外元気じゃないか。そんなに元気ならそろそろ働けるんじゃないか?」
「でも、まだ離婚した時の嫌な記憶とかが残ってて、気力が湧かないの…」

離婚の原因は、生活費の使い込みと5.6年に渡る家事の放棄で、下の子が中学を卒業したのを機に離婚したらしい。
更にヒステリックな性格もあって、2人いる子ども達はあまり会いたがらないらしい。

「気力が湧かない」って言う割に、文句は言える元気はあるのにね…



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