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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第11章 君に危害が及ぶ前に身体が勝手に動いてたんだ…

「あ、そうだ。あんたに話があるんだった」

いきなり私に話を振られ、思わず身構える。
私に話なんて、あまり良さそうなものじゃ無さそうだから…

「あんたお見合いしてみない?」
「お見合い?」

伯母は写真を取り出した。

「この人なんだけどね」

写真に写った男性は、髪がボサボサで表情が暗め。
言ったら申し訳ないけど、暗くてパッとしてない印象…
よくこんな写真をお見合い用に選んだな…

「写真見せたら、あんたの事気に入ってくれたのよ。『是非うちに来て欲しい』って」
「本人に確認も取らずに勝手に写真を見せたのか!!」

私の居ない所で話が勝手に進んでいて、溜め息が出る。
しかも向こうは結婚しても良いと…
ここは伯母の顔を立てて、お見合いに出るのが普通だが…

「伯母さん、申し訳ないけど私お見合いする気は無いです」
「えー、何でよ。どうせもらってくれる人なんて居ないんだから」

結婚出来ないと決め付けられてムッとする。
確かに結婚する予定も相手も居ないけど…



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